お知らせ
2025.07.24
【管理栄養士が簡単解説】熱中症を防ぐ過ごし方・食べ方のコツ
毎日、暑い日が続きますね。
外出の機会も減り、家の中で暑さをしのいでいる方も多いのではないでしょうか?
今回は、松葉医院の栄養士が教える!ご家庭でできる熱中症対策と食事の工夫をお伝えします。

1.熱中症を防ぐために注意する生活環境のまとめ
暑さの指標は、気温・湿度・輻射熱・風の4つの要素(WBGT値)で決まるそうです。具体的には以下の環境などが例に挙がります。この様な状態では、お部屋の中でも熱中症対策は必要です。
・高温多湿で風通しが悪い場所
・照り返しが強い場所
・室内にいる時でも料理中やエアコンなどを切った状況
日常の生活の中で私たちができる対策は、こまめな水分補給(重要:のどが渇く前や外出する前に飲むことが大事)また、大量に汗をかく場合は、塩分補給が必要です。
風通しのよい服装や、日陰になるようなグッズの利用、炎天下をさけ涼しくなってから出かけるなどの対策もしていきましょう。
2.夏バテ・脱水・熱中症を防ぐには?食事とビタミンの摂り方解説
食生活での対策としては、暑さで食欲がなくても食事を抜かないことが大切です。
夏野菜は、汗をかくと奪われがちな「水分」「カリウム」「マグネシウム」などのミネラルを多く含みます。その他、「ビタミンC」「カロティン」「ビタミンB2」などに加え、「ポリフェノール」(赤や紫などの色素)には抗酸化作用もあり、それぞれ生活習慣病の予防にも役立ちます。また、これらビタミンやミネラルは、体温調節をしてくれる熱中症予防には欠かせない食材ですね。
そうめんや冷や麦などの冷たい麺類が好まれるかもしれませんが、「麺だけ」「お茶漬けだけ」の「炭水化物」だけでは、暑い夏は、乗り切れません。炭水化物に含まれる糖質などのエネルギーを上手に活用(代謝)するためには、「ビタミンB1」が必要です。「ビタミンB1」は、魚・肉・豆腐などに含まれています。特に豚肉には多く含まれるます。しかしながら、水溶性ビタミンのビタミンB1は、水に溶けでる性質があります。
そうめんや冷や麦(乾麺なら1食50〜80gほどがおすすめ)に、肉・魚・大豆製品、夏野菜などを1~2品加え彩りよく盛り付ける。また、生姜や茗荷など香物を添えると食欲増進にもつながります。
効率よくビタミンB1を摂り入れるには、具沢山の豚汁やあら汁など汁ごと食べることができるお料理を1品加えても良いでしょう。汁物(だし汁130㏄に味噌小さじ1弱 塩分相当量 0.7g)は、出かける前の塩分補給にもなります。
「麺だけ」より、今流行りの「ば・え・る!料理」になるかも?ですね。この夏、自分だけのオリジナル麺料理に挑戦してみてはいかがでしょうか。
この他、夏バテ対策に主食を麦ごはんや玄米に切り替え、良く噛んで食べることもお勧めします。良く噛み唾液の分泌を促すことで消化・吸収の促進をはかり、胃腸の働きを助けてあげることも大事です。
ここまで読まれた方は、あれ!これは、生活習慣病予防の食事と変わりないのでは?と、思われたかもしれません。大正解です。
熱中症対策で生活習慣病のコントロールもできまさに一挙両得とはこのことですね。元気に暑い夏を乗り越えましょう!
記載 岩尾美智代 監修 松葉怜、松葉育郎